「ルームメイト」今邑 彩

今村 彩の本を初めて読みました。
なぜそういう気になったかというと、新聞の広告で見たからです。
ルームメイトという本が重版を重ねて20万部を突破しているらしいのです。
ちょっと調べてみると、1997年に発行された10年以上前の本です。興味をそそられました。
沸々と下火が燃えていたのでしょうか。

最初、本を手にとったとき、「ラノベ?」かと思いました。
北見隆さんのカバーイラスト、久しぶりに見たような気がしましたね。
ところが読んでみるといきなりのスプラッタ惨殺。
どうなるんだと思いつつ、平易な文章で読みやすく、二転三転する展開、210Pで確信した私の推理はものの見事に外れ、あっと・・・驚くラストまでサラサラと読めました。
ラストは良かったと思いますし、そのせいで物語全体が引き締まって、しっかりとした読後感がありました。
たまに読んだ後ネギがしおれたように気持がしぼむような本もありますが、これはさすが売れ続けている理由がわかる気がします。色々な層に読みやすく、紹介しやすいんでしょうね。

にしても1997年とはこういう世界であったのですね。
物語の骨子である「24人のビリーミリガン」を初めとするサイコが語られた時代であったのかもしれません。
そういや小説もそういうジャンルのものが増え、作者が表紙裏で書いてる通り猟奇的な事件が続発しました。
本作はその流行の「多重人格」を物語のテーマとして描きながらも、工藤が神社のご神体を語る場面を読めば、作者ならではの捉え方があることがわかり、それがラストの場面と重なって奥深いものとなっています。

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