「カエルの楽園」百田尚樹

 我々は、生まれながらに罪深きカエル
 すべての罪は、我らにあり
 さあ、今こそみんなで謝ろう


 謝りソング(笑)
 百田尚樹の社会的寓話小説。風刺ですな。
 JAPANをナパージュ(NAPAJ)というカエルの国に喩えて、有事の際の是非を問うています。
 ナパージュ国のカエルたちは礼儀正しく、言葉は丁寧で親切なのですが、平和ボケしています。
 過去に大きな過ちを犯したこの国は、三戒(カエルを信じろ、カエルと争うな、争うための力を持つな)という金科玉条を持っており、みんながこれにすがって平和に暮らしているのです。ときには謝りソングなどを歌って踊ったりもする。
 ところが、ナパージュ国の崖の下には凶暴なウシガエルが棲息しています。
 そしてある日、突然ウシガエルが崖を這い上がってきたのです。

 まあ、いろんな見方があるとは思いますが、
 ウシガエル=中国、ピエール=在日、デイブレイク=朝日新聞、ハンニバル三兄弟=陸海空自衛隊、ガルディアン=売国奴仙谷由人として読みました、私はね。もちろん、あのワシはアメリカです。
 ローラは誰かな。最後ああなったから、齢は違うけど田嶋陽子として読めばいいんじゃないですかね(笑)
 はよデイブレイク死ねと思いながら読んでいましたが、一番愚かだったのは、誰だったかというと、ディブレイクなどに「そうだ!そうだ!」と追随した名も無き市民たち。これが一番バカ。
 右翼でも左翼でもいいんですよ。人には事情がありますからね。
 だからデイブレイクだって、あれも商売のうちだよ。右翼も左翼もしょせんは商売ですよ。
 でも自分の意見を持たず、よく考えもしないまま人の意見に引きずられるのが一番いけないのではないですか。
 この小説は現状の日本ですね、平和ボケを風刺しているわけですが、戦前は同じ構図でも逆に戦争ボケでしたからね。
 「いま戦わなくどうする!」みたいな雰囲気を暗に国民が作り上げてしまったのですから。
 現在は真逆で、「戦うなんてとんでもない!」ですが、これ、状態は右も左も同じということなんです。

 戦争は絶対にいけませんけどね。
 軍隊を持つことがイコール戦争ではありませんからね。軍隊は必要ですよ。
 私はどちらかというと、百田尚樹に考え方は近いです。嫌いですけどね、このハゲ。
 まあこの小説が面白いかどうかはともかく、いろんな方に、とくに青少年には読んでもらいたいとは思います。
 でもなんでカエルだったのでしょうかねえ。
 アリとかでもよかったんじゃないですか。
 私はカエルが大嫌いです。ちなみに飼猫もカエルが嫌い。ヌメッとしてて形が不気味だし、跳ねるし、嫌。
 野原でカエルを見つければ、主従ともども回れ右して退散することになります。

 ちなみに、私が読んだ中では百田尚樹の最高傑作は「ボックス!」。
 大阪の高校ボクシング部を舞台にした、青春スポーツ小説です。
 笑えるし、泣けるし、爽快です。たぶんまぐれで書けた、一大傑作だと思います。
 永遠のゼロや、海賊とよばれた男より、ダントツに抜けて面白かったと思っています。
 何より政治的じゃないのがいいですわ。


 
 
 
 
 
 
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この記事へのコメント

- ひだまりさん。 - 2016年05月15日 12:22:01

こんにちは(*^^*)
読後感は最悪だけど、なかなか興味深い作品でした。
デイブレイクには反感を持ちましたが、一番愚かなのは誰か・・・と思うと、ギクッとします。
私もそうならないようにしなければ・・・。
この本を読んで、少し危機感を持ちました。

Re - 焼酎太郎 - 2016年05月15日 15:34:33

お疲れ様です☆

口の中にザラッとしたものが残るような小説でしたね。
ローラは最後まで信仰して死にましたから、幸せだったかもしれません。
可哀想なのは、「これでいいのかな」と心のなかで悩みながらも
大勢にひきずられてウシガエルに食べられてしまった小市民たち。

読みながらベッキーが復帰した金スマを観ていたのですが
「あれ、私間違っちゃった」と思ったら、遅いと思っても方向転換することが大事だと
改めて思いました。

コメントありがとうございます。

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